ダウンロード販売の未来 電子書籍は紙の雑誌や書籍の出版社に取って代わるのか?

   

今後の創作表現において、ダウンロード販売が普及したことによって、紙の媒体、雑誌や単行本といったものが無くなってしまうのかということはよく話題に上ります。

現在紙媒体で出版している出版社自体が、未来には無くなってしまうのではないか、などという心配も生まれています。

 

確かに、とても気になることではあります。

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結論から言うと紙媒体が無くなることはない

結論から言ってしまうと、雑誌や単行本という紙媒体が無くなることは当分ありえません。

今は時代の変化が極めて早い時代ですので、絶対ということはありえないとは思いますが、それでも少なくとも2,30年程度でポケベルやワープロ、フロッピーなどのような明らかな世代交代による衰退は起こらないと考えられます。

 

なぜそう言えるかというと、現状の構造では、デジタルが紙媒体を完全かそれに近いほどに置き換えるものではないからです。

 

なぜポケベルが今やほぼ完全に消滅してしまったのか?

それは、後に発売された携帯電話が、ポケベルの完全上位互換だったからです。

 

ポケベルでできることは、全て携帯電話で代用ができ、かつそれ以上の利便性を持っていました。

これではもうポケベルの存在意義は無いわけですから、その通りにポケベルは世の中から消えました。

 

図にするとこんな感じです。

 

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完全上位互換であればこのような条件になり、重なっている部分は置き換わっていきます。

もし重なっていない部分が少しあったとしても、それがあまりに少なければ費用対効果の点から維持できなくなってしまいます。

 

 

紙媒体の書籍とデジタルの電子書籍の場合はどうでしょうか?

 

こちらの分野を図にするとこんな感じになると思います。

 

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割合に関してはあくまでイメージなので正確というわけではもちろんありませんが、つまり紙媒体には紙媒体にしかできないこと、デジタルでは置き換えられない部分がかなりあるということがいえると思います。

 

デジタルは紙媒体の完全互換ではないわけです。

 

 

例えばデジタルにはない紙媒体のメリットとしては

 

・充電が必要ない

電源がないところでも使える(当たり前)

場所を選ばない(山でも海外でも)

・雑に扱える

書き込みしたり破ったりできる

場合によっては読み終わったらその場で捨てられる

・資産価値がある

電子書籍には購入者に所有権がないので転売は不可能

・所有感がある

物体を手に入れることによる満足感はやはり電子には無い

 

このようにまだまだ細かく書けばキリがないのですが、特にバッテリー周り、電気がないと使えないという部分に関しては圧倒的な違いであり、デジタルが紙に変わることが無い要素であるといえると思います。

 

もしかすると未来にはそれすらも凌駕するテクノロジーが開発される可能性もありますが、まだまだ当分の間はそれはありえないと考えていいでしょう。

 

ですので、この紙にしかできない、デジタルでは置き換えられない部分がかなりの割合で存在する限り、紙媒体が無くなるということはまずありえないと言えます。

 

 

ただし紙媒体の衰退は免れない

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雑誌や単行本など紙媒体が無くなることが無いとはいえ、共通している部分はどんどんと紙からデジタルへの置き換えが進んでいきます。

 

今までは本を買うときに、紙の本しか無かったわけですが、これが今では多くの書籍にデジタル版が用意されています。

 

今まではノータイムで紙を選んでいたものが、電子書籍からも選べるようになったことは劇的な変化と言えるでしょう。

ものすごいパラダイムシフトです。

 

紙にしか無いメリットも有るように、デジタルにはデジタル特有のメリットも有ります。

・場所を取らない

・比較的安い(これが結構でかい)

 

などなど、このようなメリットのほうが魅力的、または便利であれば電子書籍側をむしろ選ぶことになるでしょう。

 

 

先ほどの図で考えるとこのようになります。

 

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この図の緑の部分に該当する要素に関しては、どんどんとデジタルに流れていくことになります。

新しい本を購入するときに電子書籍を選択する人の割合は、これからまだまだ増え続けることになるでしょう。

 

その流れから、紙媒体が消滅することはありえないまでも、市場規模がどんどんと縮小していくことは確実であり、この動きの中で幾つもの出版社が倒産する可能性がかなり高いと思われますし、出版業界と一蓮托生である印刷関係の企業も苦境に立たされることになるでしょう。

 

この流れはもう止めることはできません。

 

明らかに紙媒体の市場は斜陽です。

 

 

デジタル市場はとてつもないチャンスである

 

世の中、表があれば裏もあります。

良い面があれば悪い面もあります。

 

紙媒体は残念ながら縮小の方向に大きく流れていますが、その反対のデジタルは今が大幅に拡大の方向に進んでいる市場と言えます。

これはとてつもないチャンスです。

 

ここにどのように乗っかっていけるかどうか、クリエイターサイドはこの分野にチャレンジする事で大きな実利を得ることができる可能性があります。

 

デジタルでは、今までかなりの費用と時間のコストが必要だった出版を、個人でも極めて低いコストで達成することが可能になりました。

物理ではなくデータなので在庫も必要なく、顧客も手売りや書店で目の前の人に売る、または通信販売でしか売れないのではなく、なんとインターネット接続している世界全ての人が顧客になります。

 

これは本当にとてつもないことです…。

マジぱないっす…。

チャンス…すごすぎ…!

 

紙媒体の縮小を悲観的にだけ考えるのではなく、むしろ新しい可能性を喜んじゃいましょー!(出版社の方々にはごめんなさい)

 

それら新しい可能性も、これからこのブログで考えていければいいなと思っていますし、実際にチャレンジもしていきたいと思います。

どんどんとそういった情報発信をしていければな~と考えています!

 


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